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素敵な君はBaby いかれた僕のBaby

夏のセブンスターハイツ

実家から片道2時間かけて都内の大学に通っていた。
一人暮らしをしないかわりに大学の学費は親が出すという約束だった。当時は一人暮らしもさせろや!と思っていたが、今考えると学費を出してもらっていただけ幸せものだ。

何故か広告のサークルにはいって、広告を作ったり考えたりすることにドハマリしてしまった。
家に帰らない日も増えてきて同期や先輩の家に転がり込んでは、誰にも頼まれてないのに動画やラジオCM、コピーライティングを純粋に楽しんでいた。
仲間内だけのためにつくる作品もあれば、懸賞や賞レース用に作品をつくって勝った負けたで一喜一憂していた。

大学のサークルというものはだいたい1人か2人、頭のおかしい先輩がいる。

仲の良かった頭のおかしい先輩が唐突に
「おい!夏の間に俺は全国の城を巡るからその間は俺の家使ってええで、そのかわりピカピカに掃除しておけや」
と悪くない提案をしてくれた。代々木のセブンスターハイツというワンルーム賃貸マンション。オーナーがセッター好きに違いない。

掃除以外にもいくつか条件が追加された
・1.家を可能な限りキレイにしろ
・2.家賃はタダでよいが電気ガス水道代は払え
・3.全国の城でニコ生するので、必ず閲覧してコメントして盛り上げろ
・4.女性を部屋に入れるな

お察しの通りすべて破ったが、1に関してはそこそこキレイにした。せざるを得なかったというのが正しい。
初日に訪問したとき玄関の外にいくつかモノが出ており、嫌な予感は的中して家の中もゴミで溢れていた。なるほどと。
ちょうどこんな具合だ
【暇な女子大生】暇だから汚部屋を大掃除してバーニャカウダを食べてみた - ぐるなび みんなのごはん

初日の目標はベットだけでも清潔にすることだった。
歌舞伎町ドンキにお掃除グッズと新品のシーツを買いに行ったとき、なんとも言えない開放感に包まれた。
おい今俺は歌舞伎町ドンキにチャリで来ているぞ。歌舞伎町ってチャリで行けるのかよ。
家からは2時間かかる場所にこんなに手軽にアクセスできてしまって良いのか。初めて運転免許証を手に入れて、どこにでもいける開放感に近かった。

これが一人暮らしか。東京に住むってこういうことかと。

汚いワンルームだったけど、価値観の変化は大きく数ヶ月後に実家を出た。
その後はサークルの同期とルームシェアをはじめたたんだけど、その話はまたいつか書こうと思う。


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